【原著】

　 　　　　　　　　　神経線維腫１型の交差効果

　　　　　　　　　　　　　　　

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Cross Effect of Neurofibromatosis type 1

by

, M.D.

From hospital

I statistically analyzed 40 examples of neurofibromatosis type 1. Since before it has been said that the neurofibromatosis type 1 originated from mother is very serious. It is called "maternal effect". It has been said since 1930's. But many are against the opinion. The result of my examination is as follows.

The case from mother or father were more serious and self-originated cases were less.

The male case from mother and the female case from father have extremery much possibility of having malignant tumors.

The female case from mother, the male case from father, the case from self didn't have malignant tumors. They were all benign.

"When the tumor is found in the male case originated from mother or female case originated from father, it is very possible that the tumor is malignant."

I newly name it "cross effect".

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key words：neurofibromatosis type 1, cross effect, maternal effect, malignant tumor

【はじめに】

　１９３０年代より，母親由来の神経線維腫１型の男性患者は重症であり，腫瘍が見つかった場合，それは悪性腫瘍である確率が非常に高いと言われてきた。筆者が４０例の神経線維腫１型の統計を取ったところ，確かに，母親由来の神経線維腫１型の男性患者は重症であり，腫瘍が見つかった場合，それは悪性である確率が非常に高いことが判明した。同じように父親由来の神経線維腫１型の女性患者も重症であり，腫瘍が見つかった場合，それは悪性である確率が非常に高いことが判明した。母親由来の女性患者，父親由来の男性患者，および発端者が患者自身の神経線維腫１型は，重症であることは少なく，腫瘍が見つかっても悪性であることは有り得ないことが判明した。しかし，これは筆者が収集した４０例についての考察であり，以降の追試を必要とする。

【症例】

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　　[以下は母親由来の男性例]

《症例》母親由来。男性。38歳。

　神経線維腫は僅かであるが後頭骨に骨欠損がある。生来，健康。虹彩結節（＋）。

　昨年９月頃，疲労時，眼振が出現。１０月になり眼振が強くなる。頭部ＣＴにて小脳半球の腫瘍を指摘される。開頭腫瘍摘出術施行。病理学上，多形性膠芽腫であった。染色体検査では異常は発見されず。

　２人兄弟であり，神経線維腫１型の兄が居たがその兄が４３歳時，昼，強い疲労感を覚え仕事場から帰ってきた後，布団に寝ていたが夕方，死亡しているのが発見された。死因は心不全ということで片付けられた。この兄も生来健康であり心臓疾患など指摘されたことはなかった。死因を調べるための解剖は行われなかった。この兄も小脳あるいは脳幹部の腫瘍であった可能性が高いと思われる。

《症例》母親由来。男性。24歳。

　幼少時より背部，臀部にカフェオレ斑を認める。虹彩結節（＋）。

　昭和59年10月2日，頭部ＣＴ施行し，特記すべき所見なし。脳波も特記すべき所見なし。軟性腫瘤（-）。

　２歳年上の兄は知能指数32(sb式)。養護院在院中，１２歳時，朝，起こそうとしたところ死亡していた。解剖の結果，脳幹部悪性神経鞘腫であった。

《症例》母親由来。男性。19歳。

　幼少時より左眼窩底部の腫瘍摘出術を４回施行する。虹彩結節（＋）。

　昭和62年11月13日，右鎖骨上窩腫瘍摘出。病理学上，悪性星細胞腫であった。

　昭和62年12月7日，右肘関節部腫瘍摘出。同じく，悪性星細胞腫であった。

　昭和63年1月10日， 左眼窩底部腫瘍摘出。これも同じく，悪性星細胞腫であった。

　今回，左眼窩翼の欠損に伴う脳瘤の整復目的で大学病院紹介。

《症例》 母親由来。男性。33歳。

　母親には小さなカフェオレ斑らしきものが数個あり（４０歳時より出現したという）。

　姉が一人いるが股関節脱臼で手術施行。

　右小脳半球に腫瘍あり。虹彩結節（＋）。右後頭下部に骨欠損。右後頭部膨隆。左側はほぼ全盲。開頭手術にて病理学上，悪性星細胞腫(grade 3)であった。

　

《症例》母親由来。男性。7歳。

　同胞５人。姉３人は健康。兄は１歳時，肺炎から髄膜炎に移行して死亡。

　先天性中脳水道閉塞症，原因不明。虹彩結節（＋）。両側視力低下あり，視力低下は進行傾向。

《症例》母親由来。男性。1歳。

　精神運動発達遅滞，先天性心疾患，虹彩結節（＋）。

　生後すぐより下半身にカフェオレ斑多数。

　頭部CTにて脳萎縮(＋)，腫瘍（-）。 　

　同胞２人。姉は左臀部に茶褐色斑(4×4cm)。

《症例》 母親由来。男性。14歳。

　幼い頃より左腓骨偽関節あり。虹彩結節（＋）。１４歳時，目眩を訴え来院。頭部ＣＴ上，左小脳半球に腫瘍あり。大学病院にて開頭腫瘍摘出術施行。病理学上，多形性膠芽腫であった。

《症例》母親由来。男性。11歳。

　３人兄弟（妹２人）ですぐ下の妹にカフェオレ斑あり。

　２年ほど前より吐気，頭痛があるため当院受診。頭部ＣＴ上，左側頭頭頂部に星細胞腫らしき腫瘍あり。腫瘍は大きさが増大してゆき大学病院紹介。開頭手術施行。病理学上，悪性星細胞腫であった。虹彩結節（＋）。

《症例》母親由来。男性。２３歳。

　生下時より全身にカフェオレ斑多発。背部皮下に軟性腫瘤あり。昨年の生検にて神経線維腫１型と診断された。虹彩結節（＋）。

　２３歳時，頭部ＣＴにて脳腫瘍の存在に気付かれる。腫瘍の大きさは増大傾向。開頭手術の予定。

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　　　　　　　　　　　[以下は母親由来の女性例]

《症例》母親由来。女性。23歳。

　３人女性，１人男性の末子。姉２人は健康。

　右側聴神経腫瘍。病理学上，良性腫瘍。両側盲目。左右とも嗅覚欠損。

　兄は１５歳で脊髄腫瘍で死亡（この兄も神経線維腫１型）。

《症例》母親由来。女性。42歳。

　幼児期より全身に軟性腫瘤とカフェオレ斑多発。

　子供３人（男１人，女２人）全員に，カフェオレ斑。

《症例》母親由来。女性。43歳。

　両側先天性股関節脱臼。体幹にカフェオレ斑，十数個あり。

《症例》母親由来。女性。38歳。　　　　　

　脳性小児麻痺，神経因性膀胱。

　中学時までは独歩できた。３７歳時，腰痛出現し両下肢麻痺となる。ＣＴ上，腰椎部に腫瘍陰影あり。病理学上，良性腫瘍。

《症例》母親由来。女性。29歳。

　８年前，右腸骨部に軟性腫瘤が出現し切除術を受けた。病理学上，良性腫瘍。

　５年前より右上腕屈側に圧痛を伴う軟性腫瘤出現。

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　　　　　　　　　　[以下は父親由来の男性例]

《症例》父親由来。男性。27歳。

　中学生時，体幹に軟性腫瘤があるのに気付く。その後，徐々に増数したため９年前に当院受診し，神経線維腫１型と診断される。姉が小児喘息で死亡。

　頭部ＣＴで異常なし。馬尾神経腫瘍あり。馬尾神経腫瘍は病理学上，良性腫瘍であった。

《症例》父親由来。男性。32歳。

　同胞３人（全て男性），欠神発作あり。

　頭部ＣＴ上，右側頭部に腫瘍陰影あり。開頭手術するも良性の星細胞腫であった。

《症例》父親由来。男性。31歳。

　左拍動性突眼，左眼窩底部骨欠損。

《症例》 父親由来。男性。18歳。

　後頭部正中線上に骨欠損(3.5×3.5cm)。幼い頃より言語障害。

　自衛隊入隊のための健康診断に来院。

《症例》父親由来。男性。2歳。

　右トルコ鞍拡大（Ｊ型）。右中耳道の拡大。右翼状鱗の挙上。

　右眼神経道の拡大。眼窩の拡大。

《症例》父親由来。男性。11ヶ月。

　右側頭骨欠損あり。神経学的欠損は無い。頚椎に腫瘍あり。病理学上，良性腫瘍。

《症例》父親由来。男性。10歳。

　生後１ヶ月より体幹，四肢に１０数個のカフェオレ斑出現する。カフェオレ斑の数の増加や大きさの拡大は無い。神経線維腫は１年前から腰部を中心に背部全体に出現したが夏頃より消退し始め（自然消退）当院外来初診時（平成４年9月5日）には腰部に僅かに隆起する６つの軟性腫瘍が存在するのみであった。入院時（平成４年12月16日）には同部位もほとんど確認できない程度に消退していた。

　今回，神経線維腫の諸検査のため入院する。頭部ＣＴ上，特記すべき所見なし。

　父にカフェオレ斑。同胞は２人で姉が居るが現在，異常なし。

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[以下は父親由来の女性例]　　　　

《症例》父親由来。女性。34歳。

　小さい頃よりカフェオレ斑に気付かれていた。しかし，カフェオレ斑は僅かであり，軟性腫瘤はほとんど無かった。虹彩結節（＋）。頭痛を訴え本院来院。骨欠損は明かではなかったが，左小脳半球に腫瘍が存在。大学病院紹介。開頭手術したが病理学上，悪性星細胞腫。手術後，死亡。

《症例》父親由来。女性。21歳。

　平成４年10月頃より，右頭頂部，右後頭部痛出現。痛みが強いときは嘔気，右肩への放散痛あり。頭部ＣＴで異常認めず。右頚椎横突起の神経線維腫と診断される。虹彩結節（＋）。

　平成４年，頭部ＣＴにて左側頭頭頂部に星細胞腫疑いを指摘される。腫瘍は大きさが増大してゆき開頭手術施行。病理学上，悪性星細胞腫。

《症例》父親由来。女性。28歳。

　幼少時よりカフェオレ斑があり，１６歳より全身性に半球状の軟性腫瘤が多発し増大してくるようになった。虹彩結節（＋）。 右耳混合性難聴。

　直腸に狭窄あり。しかし腫瘍マーカー（-）。

　下部胸椎に微少な彎曲あり。血液・生化学上異常なし。

　頭部ＣＴにて小脳半球に石灰化と低吸収域を認める。造影剤にて増強効果（-），小脳症状（-）。小脳萎縮またはクモ膜嚢胞と診断され手術の必要なく経過観察となる。

　最近，眼振が出現し，頭部ＣＴ上，小脳半球に腫瘍を指摘され，開頭手術施行。病理学上，多形性膠芽腫。

《症例》父親由来。女性。16歳。

　 同胞に兄２人，弟１人いるがカフェオレ斑や軟性腫瘤などは認められない。生後すぐより背部から臀部にかけて大型のカフェオレ斑と同部の軟性腫瘤を認めていた。虹彩結節（＋）。Ｓ総合病院形成外科にて軟性腫瘤を手術。最近，両眼視2.0 から0.9 に落ちたことで来院。頭部ＣＴ上，後頭葉に腫瘍あり。最近，更に両眼視0.1 へと落ちる。大学病院へ紹介し手術施行。病理学上，悪性星細胞腫。

《症例》父親由来。女性。13歳。

　弟にてんかん発作存在。姉が７歳頃まで熱性痙攣（今は異常なし）。兄はアレルギー性紫斑病（今は異常なし）。

　ほとんど全身にカフェオレ斑あり。数および面積は増大傾向。最近，軟性腫瘤も出現し始める。虹彩結節（＋）。

　本年３月より腹痛あり。６月，２回血便あり。開腹手術施行。病理学上，悪性度の強い大腸腫瘍であった。

　頭部ＣＴ上，特記すべき所見なし。

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　　　　　　[以下は由来不明。すなわち症例自身が発端者の男性例]

《症例》由来不明。男性。57歳。

　カフェオレ斑と軟性腫瘤は著明。３０歳時，腰部軟性腫瘤切除術を施行。

　１２年前より両側腎に水腎症の診断の下，１２年前，１１年前，８年前と手術を行っている。病理学上，良性の過誤腫。

　強い左側視力障害が１０年前より続いているが進行はしていない。

　染色体検査で異常は発見されず。

　昨年８月，眼振，出現。９月にも同様の眼振，出現。（しかし，眼振は８月，９月に１回づつ有ったのみである。）ＭＲＩ施行し右側頭頭頂部に一部造影される星細胞腫疑いを指摘される。右側頭頭頂部の星細胞腫疑いを開頭術にて摘出したがＭＲＩで造影されていた腫瘍と思われていた部分は血管増生があり神経膠の腫瘍化がなく，良性腫瘍であった。

《症例》由来不明。男性。39歳。

　出生時より左臀部にカフェオレ斑あり。４，５年前より軟性腫瘤出現。２年前より左第３肋間胸骨左縁上に直径８mmの硬く辺縁明瞭，可動性のある硬結に気付く。左臀部の軟性腫瘤は(7×4cm)大の柔房型，色素沈着あり。後頭部に異常脳波あり。頭部ＣＴ上，大脳基底核部に異常陰影あり。

《症例》由来不明。男性。21歳。

　妹がSＬＥ。小学生時，右上口唇部に褐色斑があるのに気付く。カフェオレ斑であった。

　中学生時，腹部，両上肢の淡褐色斑に気付く。昭和59年7月，頭部ＣＴにて脳腫瘍が見つかり，腫瘍摘出術施行。病理学上，腫瘍は良性であった。

《症例》由来不明。男性。19歳。

　水痘に２，３回罹患したことが有ると言う。造影剤にて尿閉，発疹出現。右下腿偽関節。体幹にカフェオレ斑，数個あり。

《症例》由来不明。 男性。17歳。

　７，８歳頃すでに体幹を中心としてカフェオレ斑多発。背部に米粒大の軟性腫瘤１個のみ有り。また８歳頃より両下腿の骨肥大を伴う。

　平成２年11月より左下腿下部の腫大が著明となる。

　平成３年11月より右下腿下部に同じ症状出現。

　平成３年５月より右股関節痛出現。

《症例》由来不明。男性。17歳。

　９歳時，両側頚部リンパ節腫脹出現。１２歳時，背部軟性腫瘤摘出術施行。

　１７歳時，再び背部軟性腫瘤出現。全身にカフェオレ斑。

《症例》由来不明。男性。14歳。

　５歳時，左上腕部軟性腫瘤出現。軟性腫瘤は右頚部，右手首にも存在。幼少時から前胸部に褐色斑あり。皮膚科にてカフェオレ斑と診断される。

　１３歳時，左上腕部軟性腫瘤摘出。

　１５歳時，第３頚椎・第５頚椎の髄外性腫瘍にて手術施行。病理学上，良性腫瘍であった。また脳鎌部髄膜腫（繊維性）あり。

《症例》由来不明。男性。14歳。

　５歳時，先天性左腓骨一部欠損にて手術施行。８歳時，同じ手術施行。

　８歳より２年間，肝機能低下のため精査受ける。

　二次性緑内障あり。

《症例》由来不明。男性。４歳。

　歩行障害，左頸部膨隆，脊椎彎曲，嚥下困難。

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　　　　　　[以下は由来不明。すなわち症例自身が発端者の女性例]

《症例》由来不明。女性。51歳。

　全身に軟性腫瘤とカフェオレ斑。

《症例》由来不明。女性。35歳。

　全身に軟性腫瘤とカフェオレ斑（３５歳時より出現）。染色体検査で異常なし。

《症例》由来不明。女性。22歳。

　全身に多発するカフェオレ斑。最近，小豆大の半球状に隆起する軟性腫瘤が多発傾向。

《症例》由来不明。女性。4歳。

　１年ほど前から両手掌に点状のカフェオレ斑が出現し始め，数が増加している。軟性腫瘤（-）。

《症例》由来不明。 女性。3歳。

　体幹，四肢に母指頭大以下の大小不規則のカフェオレ斑の多発。軟性腫瘤（-）。

【考察】

　神経線維腫１型の脳腫瘍で由来が明記された文献は少ない。１例由来が明記された悪性の脳腫瘍の文献があるがそれは多発性悪性神経鞘腫の症例で母親由来のものであり，患者は男性であった6)。　　　　

　また，もう１例由来が明記された症例があるが，それは父親由来の２歳の少女の眼窩部多形性膠芽腫の自然消退を提示した文献である5)。

　４０例の症例を考察した場合，母親由来の男性患者の神経線維腫１型は悪性化の傾向が強い。そして，父親由来の女性患者も同程度に悪性化の傾向が強い。

　神経線維腫１型における母親由来効果すなわちmaternal effect13)は従来から言われてきたことである。しかし反論も多く，意見の統一は成されていない。筆者はここに新しく交差効果すなわち cross effect を提唱する。

　母親由来効果は今回の調査上，確実に存在する。癌化に神経線維腫１型が父親由来の女性患者であるか母親由来の男性患者であるか，それとも他の場合であるか，大きく関係している。このように神経線維腫１型において母親由来の男性患者，父親由来の女性患者に悪性の腫瘍が極めて発生しやすいこと，そして母親由来の女性患者，父親由来の男性患者，および患者自身が発端者の場合，悪性の腫瘍は発生しないことは癌の発生メカニズムへ一つの示唆を与えると思われる。

【文献】

1) Bader JI, Miller RW：No maternal effect in childfood leukemia with neurofibromatosis．Lancet 1(8114)：503，1979

2) Baser ME, Friedman JM, Evans GR：Maternal gene effect in neurofibromatosis 2: fact or artefact? ．J Med Genet 38(11)：783-784，2001

3) Bunin GR, Needle M, Riccardi VM：Paternal age and sporadic neurofibromatosis 1: a case-control study and consideration of the methodologic issues．Genet Epidemiol 14(5)：507-516，1997

4) Carey JC, Laub JM, Hall BD：Penetrance and valiability in neurofibromatosis: a genetic study of 60 families．Birth Defects Orig Artic Ser 15(5B)：271-281，1979

5) Carson AJ：multiple neurosarcoma in 2-years old female．Brain 67：24-25，1966

6) Greenwald BS，Krishman RR：A case of multiple neurohamartoma．Brain 88：45-46，1987

7) Hall JG：Possible maternal and hormonal factors in neurofibromatosis．Adv Neurol 29：125-131，1981

8) Kanter WR, Eldridge R：Maternal effect in central neurofibromatosis．Lancet 2(8095)：903，1978

9) Lopez Correa C, Brems H, Lazaro C et al：Molecular studies in 20 submicroscopic neurofibromatosis type 1 gene deletions．Hum Mutat 14(5)：387-393，1999

10) Miller M, Hall JG：Possible maternal effect on severity of neurofibromatosis．Lancet 2(8099)：1071-1073，1978

11) Neuman M, Beller U, Boldes R et al：Fetal hydrocephalus associated with maternal neurofibromatosis．J Pelinat Med：397-399，1992

12) Richardi VM, Wald JS：Discounting an adverse maternal effect on severity of neurofibromatosis．Pediatrics 79(3)：386-393，1987

13) Rund BR：maternal effect．Brain 11：64-67，1930

14) Segal D, Holcberg G, Sapir O et al：Neurofibromatosis in pregnancy. Maternal and perinatal outcome．Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol 84(1)：59-61，1999

15) Shannon KM，Watterson J，Johnson P et al：Monosomy 7 myeloproliferative disease in children with neurofibromatosis, type 1: epidemiology and molecular analysis．Blood 79(5)：1311-1318，1992

16) Takao T，Kawashima T，Yamanouchi Y et al：Genetics of neurofibromatosis 1 in Japan: mutation rate and paternal age effect．Hum Genet. 89(3)：281-286，1992

17) Upadhyaya M, Ruggieri M, Maynald J et al：Gross deletions of the neurofibromatosis type 1 (NF1) gene are predominantly of maternal origin and commonly associated with a learning disability, dysmorphic features and developmental delay．Hum Genet 102(5)：591-597，1998

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---------------------------要旨-------------------------------------

　　　　　　　　　　　　神経線維腫１型の交差効果

　　　　　　　　　　　　　　

　４０例の神経線維腫１型の統計的分析を行った。

　従来より母親由来の神経線維腫１型の患者は重症度が高いと言われてきた。これをmaternal effectという。しかし，反対意見も多い。筆者が調べた結果，母親由来の男性患者，父親由来の女性患者に於いて腫瘍が悪性である可能性が極めて高く，母親由来の女性患者，父親由来の男性患者，自身が発端者である場合は悪性であることは無く，すべて良性であった。

「母親由来の男性患者，父親由来の女性患者に於いて腫瘍が見つかった場合，それが悪性である可能性は極めて高い」これを新しく交差効果（cross effect）と名付ける。

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http://sky.geocities.jp/mmm82888/2975.htm